事業再構築補助金を申請する前にチェックしておきたい注意点を紹介します。 「こんなはずではなかった」と後から後悔しないように、これから解説するポイントについて事前確認しましょう。

事業再構築補助金の5つの注意点

事業再構築補助金を活用する前に、特に注意したいのは次の5つです。

①本当に事業を見直す覚悟があるか?

②事業再構築に必要な経費は補助対象?

③補助金は後払い、事業再構築期間の資金繰りは?

④「認定経営革新等支援機関」の選定方法は?(→こちら

⑤「事業計画書」作成のポイントは?(→こちら

①から③の条件を満たさないと、補助金活用は失敗に終わります。④⑤については、補助金の採択と受給手続きに大きく関わることなので、上記のリンクで確認ください。

①重大なリスク

事業再構築補助金とほかの給付金・助成金等との大きな違いは、以下の2点です。

1.金額が大きく、書類や進め方に、万が一不備があった場合に、会社の事業に与える影響が大きいこと

2.給付金などとは異なり、書類の整理や事業報告に正確性・透明性が求められ、相当の時間がかかること

1つ目については、以下の2点が極めて重大なリスクなります。

①採択後に支払い、否認されるリスク

②振込後に返金措置されるリスク

①は、以下2ケースが考えられます。

①-1:採択されても、使いたかった経費が否認されるパターンで発生する可能性が高くあります。この場合は、労力をかけたものの、想定以上に補助金が使えなかったとなります。

①-2:もう一つのケースとしては、採択後、設備投資等をして、お金を支払ったものの、書類不備や、見積書などをとっておらず、補助金が否認されるケースです。

②は、以下ようなケースが考えられます。

②:採択後に、補助金を使用し事業を完了、補助金を振り込まれた後、不正が発生した際に、補助金の全額返金を求められるケースです。

以上の3パターンで最も重大なリスクとなりえるのは、①-2と②のような、補助金を見込んで設備投資などを行ったものの、補助金を否認される、という内容です。

事業再構築補助金は、金額が大きい事から、「設備投資したけど、補助金はもらえなかった」となると、大きな痛手を被る可能性があります。

以上の可能性があるため、必ず実績がある、支援機関のサポートが求められます、

2つ目の、労力的なリスクについてですが、事業再構築補助金は、持続化給付金や持続化補助金のように気軽に申請し、支給されるものではないため、給付金等と同じような感覚で申請すると後に「こんなに大変とは・・・」となると思われます。

補助金は、自己負担を抑えながら事業転換はできるものの、上記のように相当のリスクと、負担があります。

事業再構築補助金の対象は「新分野展開」や「業態転換」、「事業・業種転換」など、会社の命運を賭けておこなう事業の見直しでもありますので、経営者の強い覚悟と、実現可能な事業計画、補助金に関する正しい理解と徹底した進捗管理が必要です。

②事業再構築に必要な経費は補助対象?

事業再構築に必要な経費は、補助対象担っているかどうか事前に確認しましょう。事業再構築の必要性や経営者の強い覚悟があっても、補助対象にならないと補助は受けられません。

補助対象になる経費とならない経費は次の通りです。

補助対象になる経費対象外の経費
・建物費(建物の建築・改修) ・設備費、システム購入費、リース費 ・外注費(製品開発に要する加工、設計) ・技術導入費(知的財産権導入に係る経費) ・研修費(教育訓練費等)、広告宣伝費 ・クラウドサービス費、専門家経費 など・従業員の人件費 ・不動産、株式 ・公道を走る車両 ・汎用品(パソコンなど)の購入費 ・原材料費、消耗品費、通信費 など  

たとえば、来店型の飲食店を宅配事業に転換する場合、「建物の改修費用」や「宅配を受注する新たなシステム導入費用」は補助対象です。しかし、宅配するための配送車やシステム管理に使う汎用パソコンには補助はありません。

補助金の有効活用は必要ですが、補助対象に拘って円滑な業務ができなければ末転倒です。どんな費用が必要か、その費用は補助対象か、を事前に確認しましょう。

③補助金は後払い、事業再構築期間の資金繰りは?

補助金の受給は後払いであることを再確認しましょう。「補助金を元手に事業の見直しをしよう」というのは誤った認識です。補助事業を実施(1年程度)したあとで補助金の請求・受給となるため、まずは自腹で諸経費を支払う必要があります。

また、補助額の最低金額が100万円なので、補助率を2/3とすると最低150万円以上の支出がないと補助金が得られません。さらに大きな補助金を目標にする場合、先行する支払も大きくなります。 銀行での借り入れが必要になることもあるので、資金調達をどうするかも事前に考えなければなりません。事業再構築にかかる費用を含めて、補助金受給までの資金繰り計画を慎重に検討しましょう。

④「認定経営革新等支援機関」の選定方法は?(→こちら

⑤「事業計画書」作成のポイントは?(→こちら