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事業再構築補助金について、申請をするためには事業計画書を作成しなければなりません。
ここでは、事業再構築補助金に必要となる「事業計画書とはどのようなものなのか」について解説させていただきます。
中小企業庁から公表された「事業再構築補助金の概要」によると、「補助金の審査は、事業計画を基に行われ、採択されるためには、合理的で説得力のある事業計画を策定することが必要です」と記載されています。
事業再構築補助金は、持続化給付金等のようにある一定の要件を充たした場合に必ず受給できるものではありません。
事業計画書を作成し提出したものが審査され、より優れた事業計画書のみが採択されます。つまり、採択されるためには、審査のポイントをしっかりと抑えた事業計画書を作成することが必須です。
現時点で公表されている事業計画書に含めるべきポイントは、5つです。
①現在の企業の事業、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性
②事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)
③事業再構築の市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法
④実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画(付加価値増加を含む)
⑤事業化に向けた計画の妥当性、再構築の必要性、地域経済への貢献、イノベーションの促進
事業再構築補助金の事業計画のポイント①
まず、「現在の企業の事業、強み・弱み、機会・脅威、事業環境、事業再構築の必要性」について確認していきましょう。
「現在の企業の事業」とは、事業の再構築に取り組む前の段階、つまり現在どのような事業を営んでおり、どのような経営状況にあるのかについて説明する必要があります。
続いて、「強み・弱み、機会・脅威」とは、経営分析の手法の一つであるSWOT分析を用いて自社について見つめ直し、「自社の強みや経営資源(ヒト/モノ/技術)を活かし、機会を捉える」ことが今回の事業再構築の方向性と一致していることがポイントだと推測します。
「事業環境」および「事業再構築の必要性」は、現在どのような経営環境に置かれているのか、市場の動向やお客様のニーズついて記載することが求められています。また、現在営んでいる事業がコロナの影響を受け売上高が減少するなど厳しい経営状況にあり、尚且つ、現状の事業を継続しても今後回復する見通しが薄いということを記載することで、なぜ事業再構築に取り組むのかの根拠を説明することが重要だと考えられます。
事業再構築補助金の事業計画のポイント②
事業計画書に記載するべき2つ目のポイント「事業再構築の具体的内容(提供する製品・サービス、導入する設備、工事等)」について見ていきたいと思います。
これは、先ほどの「事業再構築の必要性」を踏まえて、具体的にどのような事業再構築(業態転換や新分野展開)をしていくのかについて記載することが求められています。事業再構築に取り組むにあたり、どういう新製品・新サービスを提供していくのか、また、それらを実現するために必要な設備や工事にはどういうものがあるのかという、補助金の要件に記載されている補助対象経費と合う形で記述することが重要となります。
事業再構築補助金の事業計画のポイント③
続いて、3つ目のポイント「事業再構築の市場の状況、自社の優位性、価格設定、課題やリスクとその解決法」について見ていきます。
「事業再構築の市場の状況」では、自社が事業再構築により進出を考えている新分野は、どのような市場なのかを分析し、市場の規模はどの程度か、競合他社が存在しているか、市場は将来的に発展する可能性があるかといった分析やデータを用いて説明することが求められています。
次に、「自社の優位性」とは、新分野に進出した場合の競合他社と比較して、優位に立てるのかどうかを説明することが求められています。例えば、価格はどうなのか、製品・サービスは競合他社より優れているのか、納期はどうなのか等、様々な側面から比較し、事業再構築(事業転換・新分野への進出)が成功する根拠を説明することが求められていると考えられます。
「価格設定」では、事業再構築により新たに提供する新製品・新サービスを、いくらの価格で行うかを記述し、「課題やリスクとその解決法」では、事業再構築を行うにあたって課題となる解決しなければならないことや、リスクについて予測した上で、これらを回避する策を事前に考えておくことが必要だと推測します。
事業再構築補助金の事業計画のポイント④
事業計画書には、「実施体制、スケジュール、資金調達計画、収益計画(付加価値増加を含む)」の記載も求められています。
「実施体制」とは、実際に事業再構築の取り組みを進めるにあたり、社内で誰が何をするか(役割や責任・権限)を明確にする必要があります。また、社内だけではなく、メーカー担当者等社外にも協力者がある場合は、併せて役割についても記載する方が良いと考えられます。
「スケジュール」は、事業再構築補助金の事業実施期間(約1年間)において、いつからいつまでに、誰が、何をするかを明確にします。
「資金調達計画」では、設備投資や工事にかかる費用や、その費用をどのように調達するか、自己資金なのか金融機関から借入をするのかを記載します。
「収益計画」では、3~5年間の事業計画期間において、売上や利益、付加価値額がどのように推移するか予想し、財務計画を立てる必要があります。
なお、申請要件の一つに、事業終了後3~5年で、付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上増加、又は従業員一人当たり付加価値額の年率平均3.0%(一部5.0%)以上の増加という記載があることから、これらを達成する収益計画を立てなければなりません。
事業再構築補助金の事業計画のポイント⑤
5つ目のポイントは「事業化に向けた計画の妥当性、再構築の必要性、地域経済への貢献、イノベーションの促進」となっております。
「事業化に向けた計画の妥当性」、「再構築の必要性」では、先ほど記載した収益計画が現実的な数値となっているか、技術的に実現可能な内容なのか、再構築が必要な状況にあるのか、企業の売上規模から見て過大すぎる投資になっていないかという点について審査されることが予想されるため、投資の規模を客観的に見て、実現性の高い計画を立てることが必要だと捉える事ができます。
下記については、まだ正式発表はありませんが「地域経済への貢献」は、地域未来牽引企業に選定されている企業、もしくはそれに準じるような企業には審査において加点があるかもしれません。
また、「イノベーションの促進」については、事業再構築に革新性があるかということが審査のポイントなる可能性があります。革新性とは「自社にとって新しい取組であり、尚且つ他社でも一般的ではない取り組み」のことを指します。中小企業庁による他の補助金を見てみると、イノベーションの促進について、経営革新計画の承認を受けた企業が加点される補助金も多く、事業再構築補助金においても同様に、審査において経営革新計画の承認を受けている場合、加点される可能性も考えられます。
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事業再構築補助金の申請は給付金とは異なり要点とポイントを押さえ計画書の作成を行う必要があり、要件を一つでも満たしていないと審査対象から外れてしまいます。
第1回公募においては
17,050者応募のうち要件を満たした申請件数は14,913者で約13%は申請の要件を満たしていなかったことが発表されています。
期日に間に合わせるために慌てて準備したり、きちんと要件を把握していないサポートを受けて不十分な計画書で申請をしてしまうと、不採択の場合再申請できるとはいえ折角時間をかけて準備をしたものが無駄になってしまいます。
上記に記述したポイントについて詳しく知りたい方や要件に不安になる方は是非一度ご相談ください。(無料相談フォームはこちら)
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ものづくり補助金は、中小企業・個人事業等の設備投資による生産性向上・革新的なサービス開発について、最大3,000万円の補助を受けられる制度です。2012年から国の補正予算によって運用され、人気の補助金となっています。
業種や用途も様々で、代表的な活用方法としては、製造業による加工機械・検査機器の導入や、建設業による重機や計測器・ドローンの導入、農業によるトラクターや精米機・選別機の導入などが挙げられます。
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事業再構築補助金の総予算は2020年補正予算にて1兆円1,485億円、2021年補正予算にて6000億円確保されており、過去に類を見ない非常にチャレンジングな補助金です。
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