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令和4年度の予備費で予算が増額された事業再構築補助金。第6回公募までが終了し、現在は第7回公募が開始されています。締切は9月30日の18時です。
全8回の予定のうち7回目ですので、いよいよ終盤戦ですね。今回も変更点は多々ありますが、注目は補助金額・補助率ともに高い「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」の新設です。
変更点を正確に把握することで、事業再構築補助金をより効果的に活用していきましょう。それでは、第7回公募からの変更点をご説明していきます。
①原油価格・物価高騰等緊急対策枠の新設
令和4年度の予備費で予算が確保された新枠です。「新型コロナの影響」を受け、なおかつウクライナ情勢や原油高・物価高等の「経済環境の変化の影響」を大きく受けている企業を支援する枠となっています。
特長① 特別枠であるが補助金額が高い
既にある特 別枠の「回復・再生応援枠」「最低賃金枠」は、補助金額が低く設定されています。
具体的には、従業員5人以下=最大500万円、6~20人=最大1,000万円、21人以上=最大1,500万円です。この金額は通常枠の半額の水準です。
この金額は「通常枠」の半額の水準です。対して、原油価格・物価高騰等緊急対策枠は、これらの特別枠の2倍の補助金額が上限に設定されています。
特別枠は通常枠の1.5倍程度の採択率がある一方、補助金額がもの足りないのが難点でした。しかし、「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」ではこの難点が解消されたと言って良いでしょう。
特長② 通常枠よりも補助率が高い
事業再構築補助金の主流である「通常枠」の補助率は2/3です。
これは一般的な補助金制度よりも高い補助率ですが、「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」では、これをさらに上回る3/4という破格の補助率となっています。(中堅企業は2/3)
補助金額が低く、小規模な取り組みが主である「回復・再生応援枠」「最低賃金枠」も同様の3/4ですが、これらより補助金額が2倍で同じ3/4の補助率である「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」のインパクトは強烈ですね。
②原油価格・物価高騰等緊急対策枠の要件
原油価格・物価高騰等緊急対策枠の要件は、基本的に通常枠の要件と同じですが、売上高減少要件は若干異なり、「原油価格高・物価高の影響を受けて売上が下がっている」ことが必要です。具体的な要件は、次の3点です。
①足許で原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響を受けている
②2022 年 1 月以降の連続する 6 か月間のうち、任意の 3 か月の合計売上高が、2019 年~2021 年の同3か月の合計売上高と比較して 10%以上減少している等
③(②に該当しない場合)2022年1月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計付加価値額が、2019年~2021年の同3か月の付加価値額と比較して15%以上減少している
つまり、事業再構築補助金の要件どおり、コロナ禍で売上が下がり、かつ今年に入ってからも原油価格・物価高騰等で売上が下がっている企業が対象になります。
付加価値の減少でもOKですので、売上に影響はない場合でも、業種がら原材料費の比重が高く、営業利益が著しく減少している場合は対象になる可能性があります。
これらに該当する場合は、積極的に原油価格・物価高騰等緊急対策枠を狙ってみてはいかがでしょうか?
③原油価格・物価高騰等緊急対策枠の注意点
特別枠での申請の場合、特別枠で不採択だった際には通常枠で再審査される制度となっています。ただし、「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」では自動的に再審査は行われません。
とはいえ、「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」でも再審査を受けられる方法はあります。それは、「コロナ以前に比べて売上高が減少したことを示す書類(2020年4月以降の連続する6か月間のうち、任意の3か月の合計売上高が、コロナ以前(2019年又は2020年1月~3月)の同3か月の合計売上高と比較して10%以上減少していることを示す書類)」を申請時に添付することです。
「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」の場合は、コロナ前後での売上高減少要件は不要です。
しかし、「通常枠」等にも申請できる売上高減少要件も満たしているものの、「高い補助率」「高いと想定される採択率」を狙って「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」に申請する場合は、「コロナ以前に比べて売上高が減少したことを示す書類」も必ず用意し、提出しましょう。
これによって、特別枠で不採択だった場合でも、通常枠で採択されるチャンスを得られます。
④原油価格・物価高騰等による加点
この加点自体は第6次公募から存在していましたが、「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」の新設により、加点項目からの削除が想定されていました。しかし、加点項目として残りましたので、ご紹介します。
加点要件は、「原油価格・物価高騰等の経済環境の変化の影響(※)により、2022年1月以降のいずれかの月の売上高(又は付加価値額)が、2019年~2021年同月と比較
して10%(付加価値額の場合15%)以上減少していること」です。
※原油・小麦等の価格高騰により仕入れに係る経費が増加した場合、ロシアの禁輸
制裁の影響でロシアへの輸出量が落ち込んだ場合等
添付書類としては、この環境変化の影響の宣誓書が必要です。書類の様式は、事業再構築補助金のHPから入手できます。
まとめ
いかがでしたか?「7次公募からの変更点」を正確に把握することは、事業再構築補助金での最適な申請枠の選択につながります。特に、「原油価格・物価高騰等緊急対策枠」については深い理解が必要です。
申請枠の選択は、補助金額・補助率はもちろん、その採択率にも大きな影響を与えます。とはいえ、細かい要件の理解などが不十分だと、不採択に直結する場合も少なくありません。
採択の可能性を高めるためには、補助金の経験・実績が豊富な専門家の支援が最も効 果的です。当社は中小企業診断士などの専門家と連携し、事業再構築補助金で8割を超える採択率を実現。クライアント様からの高い満足度を得ています。
ぜひ、お気軽にご相談いただければ幸いです。事業再構築補助金を上手に活用し、コロナ禍からのV字回復を実現していきましょう!
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