目次
経済産業省 令和5年度補正予算案
ポスト5G情報通信システム基盤強化研究開発事業
事業目的
第4世代移動通信システム(4G)と比べてより高度な第5世代移動通信システム(5G)は、現在各国で商用サービスが始まりつつあるが、 更に超低遅延や多数同時接続といった機能が強化された5G(以下、「ポスト5G」)は、今後、工場や自動車といった多様な産業用途への活用が見込まれており、我が国の競争力の核となり得る技術と期待される。本事業では、ポスト5Gに対応した情報通信システム(以下、「ポスト5G情報通信システム」)の中核となる技術を開発することで、我が国のポスト5G情報通信システムの開発・製造基盤強化及びデジタル社会と脱炭素化の両立の実現を目指す。
事業概要
ポスト5G情報通信システムや当該システムで用いられる半導体等の関連技術を開発するとともに、先端半導体の製造技術の開発に取り組む。
(1)ポスト5G情報通信システムの開発(補助・委託)
情報通信ネットワーク全体やそれを構成する各要素(コアネットワーク、伝送路、基地局)や、ポスト5G情報通信システムのキラーアプリケーションとも位置づけられる生成AIに関する基盤モデルについて、技術開発を支援する。
(2)先端半導体設計・製造技術の開発(補助・委託)
先端半導体のシステム設計技術、製造に必要な実装技術や微細化関連技術等
の我が国に優位性のある基盤技術や、次世代半導体製造技術等の国際連携に
よる開発を支援する。(委託・補助)
加えて、上記を推進する上で重要な人材育成に取り組む。(委託)
令和5年度補正予算案額
6,773億円(うち、GX:281億円)
事業スキーム(対象者、対象行為、補助率等)
成果目標
事業で開発した技術が、将来的に我が国のポスト5G情報通信システムにおいて活用されることを目指す。(開発した技術の実用化率50%以上(累計))
公式URL・その他応募の詳細
申請方法やその他詳細は、経済産業省当該HP(こちら)、新エネルギー・産業技術総合開発機構当該HP(こちら)をご確認ください。
先端半導体の国内生産拠点の確保
事業目的
半導体は、デジタル化の進展により、自動車や医療機器等の様々な分野での活用が拡大する一方、地政学的な事情から、グローバルなサプライチェーンが影響を受けるリスクが高まっている。あらゆる産業に影響を与え、5Gシステムに不可欠な先端半導体の安定供給を確保することが、産業基盤の強靱化や戦略的自律性・不可欠性の向上の観点で、最重要課題となっている。
本事業では、データセンターやAI等の最先端技術に必要な先端半導体の国内生産拠点を整備するとともに、その拠点での継続生産等を進めることで、国内での先端半導体の安定供給を実現する。
事業概要
特定高度情報通信技術活用システムの開発供給及び導入の促進に関する法律(5G促進法)に基づいて認定を受けた先端半導体の生産施設整備及び生産に関する計画について、NEDOに設置した基金を積み増し、計画の実施に必要な資金の助成等を行う。
令和5年度補正予算案額
額 6,322億円
事業スキーム(対象者、対象行為、補助率等)
成果目標
産業基盤の強靱化や戦略的自律性・不可欠性の向上の観点で、不可欠な先端半導体について、国内の生産拠点整備への支援を行うことで、事業者による投資判断を後押しし、安定供給の確保を目指す。
公式URL・その他応募の詳細
申請方法やその他詳細は、新エネルギー・産業技術総合開発機構当該HP(こちら)をご確認ください。
経済環境変化に応じた重要物資サプライチェーン強靱化支援事業(半導体)
事業目的
供給途絶が国民の生存や国民生活・経済活動に甚大な影響を及ぼす重要な物資に関し、安定供給に資する事業環境の整備に向けて、民間事業者等に対する支援を通じて安定供給確保を図る。
事業概要
半導体の国内における安定供給を確保し、そのサプライチェーンの強靭化を図るべく、従来型半導体に加えて、半導体のサプライチェーンを構成する製造装置・部素材・原料の製造能力の強化等を行う取組に対し、必要な支援を実施する。
令和5年度補正予算案額
4,376億円(うち、GX:2,806億円)
事業スキーム(対象者、対象行為、補助率等)
成果目標
半導体の国内における安定供給を確保し、半導体のサプライチェーンの強靱化を図る。2030年に、国内で半導体を生産する企業の合計売上高(半導体関連)として、15兆円超を実現する。
※成果指標の達成に向けては、本事業以外の施策の実施を含む。
公式URL・その他応募の詳細
申請方法やその他詳細は、経済産業省当該HP(こちら)をご確認ください。
生成AIの基盤的な開発力強化に資する計算資源の整備
事業目的
生成AIの開発には、高速・大容量のGPU等の計算資源が必要となるが、国内の開発需要に比して計算資源の供給量は圧倒的に不足しており、可及的速やかに計算資源の整備・拡充を行う必要がある。本事業では、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」)の計算資源を拡充し、国立研究開発法人を始めとする研究機関等へ提供することで、生成AIに関する基盤的な研究力・開発力を国内に醸成し、将来に渡った革新的なイノベーションの創出に貢献する。
事業概要
産総研の所有するAIスパコンであるAI橋渡しクラウド(以下「ABCI」)の計算能力を、0.85EFLOPSから4.25EFLOPS※へ拡充するために、GPU購入、ラック整備、冷却設備の増強、電源増強等を行う。
※生成AI利用時の計算では、最大8.5EFLOPSの計算性能が発揮される。
EFLOPS(エクサフロップス):コンピュータの処理速度を表す単位の一つで、浮動小数点演算を1秒間に10の18乗=100京回行うことを示す拡充後のABCIは、産総研による生成AI関連の先進的な研究開発に加え、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)など、様々な研究開発機関等の生成AIの研究開発などに計算資源として活用される計画。
令和5年度補正予算案額
400億円
事業スキーム(対象者、対象行為、補助率等)
成果目標
本事業の成果として、生成AI開発など大規模計算を必要とする国研等による研究への計算資源提供と、民間クラウド事業者等で利活用できる計算資源の効率的運用に係る知見の提供を目指す。
具体的には、短期的にはR7年度に大規模計算が必要な研究への計算資源提供を10件以上、中期的にはR10年度までに同累積40件以上を目指す。
知見提供はR8年度までに2件以上を目指す。
上記を以て生成AIサービスの早期社会導入の促進に貢献する。
公式URL・その他応募の詳細
申請方法やその他詳細は、内閣府資料(こちら)をご確認ください。
量子・古典融合技術の産業化支援機能強化事業
事業目的
これまでに量子技術に国家係る戦略として、統合イノベーション戦略推進会議より「量子技術イノベーション戦略」(令和2年1月)、「量子未来社会ビジョン」(令和4年4月)、「量子未来産業創出戦略」(令和5年4月)が策定され、また統合イノベーション戦略2023(令和5年6月)にも量子技術は、推進すべき国家的重要技術と位置づけられている。
これらを踏まえ、国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」)に量子技術の産業化・グローバル連携の拠点として、「量子・AI融合技術ビジネス開発グローバル研究センター(G-QuAT)」を2023年7月27日に設立した。本事業は、特に、「量子未来産業創出戦略」に新たに記載された内容を進めるために、G-QuATにおいて、以下「事業概要」に記載の内容を実施し、量子技術の産業化・実用化の加速を推進することを目的とする。
事業概要
「量子未来産業創出戦略」等の戦略を踏まえ、令和4年度第2次補正予算を活用して産総研に設立したG-QuATの機能を強化すべく、以下の3項目を推進・加速する。
①ユースケース創出:量子コンピュータと古典コンピュータを組み合わせて、企業による各産業分野におけるユースケース開発を加速化するために、異なる性能を有する量子コンピュータを設置する。
②量子コンピュータシステム開発:国内外ベンダーを支援する大規模量子コンピュータ向けデバイス製造機能(産総研の既存のデバイス試作設備であるufabやCOLOMODE等)の強化に必要な設備拡充を実施する。
③量子コンピュータの部素材開発:量子コンピュータのサプライチェーン強靱
化のために、様々な方式の量子コンピュータの開発動向等を踏まえた次世代の部素材開発・評価に必要な設備を導入する。
令和5年度補正予算案額
300億円
事業スキーム(対象者、対象行為、補助率等)
成果目標
本事業の成果として、短期的にはG-QuATをハブにした国内外の研究機関・企業等との具体的な連携プロジェクトの組成を令和7年度までに20件程度目指す。
最終的には令和12年度までに国内の量子技術の利用者約1,000万人を目指す(量子未来産業創出戦略の目標より)。
対内直接投資促進及び中堅・中小企業海外展開支援事業
事業目的
投資先としての我が国の魅力が高まりつつある中、海外から日本への対内直接投資を加速させ、海外の高度な人材・技術・豊富な資金の取り込み、イノベーション創出や地域活性化等に貢献する。
また、中小企業等による海外市場開拓・輸出の拡大等を支援することを目的とする。
事業概要
事業目的達成のため、以下の取組を行う。
(1)投資を呼び込む際の課題の人材確保などビジネス環境改善と一体的に海外企業誘致を推進する地域を支援する。
(2)海外企業と日本企業の協業連携を更に促進するため、ピッチイベントの開催や人材育成支援等を行う。
(3)海外企業の対日投資意欲を喚起し、投資案件の具体化を加速させるため、対外プロモーション、展示会・見本市への出展、経営者層等の招へい、事業実施可能性調査等を実施する。
(4)新規輸出1万者支援プログラム等で海外展開に着手した事業者の海外市場開拓・輸出の拡大等のため、新輸出大国コンソーシアム、越境EC事業等を通じて支援を行うとともに、支援の円滑化のために企業情報のデータベースを整備する。
(5)EPA活用促進のための情報提供や調査等を強化するとともに、協定発効後のトラブル対応を含む相談窓口対応等を行う。また、各国閣僚等要人の往来を契機としたセミナー等を行う。
(6)コンテンツ専門人材を配置し、コンテンツ産業の海外展開支援や現地マーケット等へのコアネットワーク構築を推進する。
令和5年度補正予算案額
53億円
事業スキーム(対象者、対象行為、補助率等)
成果目標
・外国企業等が有する日本への新規投資プロジェクトや在日外資系企業等が有する日本国内での事業拡大プロジェクトを目標最終年度に累計370件成功させることを目指す。
・イノベーション創出、国内外のイノベーション・エコシステムの結合、国内外の社会・地域課題解決等に資する国内外での協業・連携案件を目標最終年度に累計70件組成することを目指す。
・越境EC等の活用支援、専門家のハンズオン支援を受けた事業者の海外展開成功件数を目標最終年度に2,422件とすることを目指す。
・事業参加者に対し、JETROが提供した情報について、役立ち度アンケート調査を実施し、4段階評価で上位2つの評価を得る割合について、8割以上を達成する。
公式URL・その他応募の詳細
申請方法やその他詳細は、経済産業省当該HP(こちら)をご確認ください。
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