制度概要
本補助金は、経済産業省が推進するGX実現および循環経済(サーキュラーエコノミー)への移行を目的とした「脱炭素成長型経済構造移行推進対策費補助金」の一事業として実施される。「GX実現に向けた基本方針」(令和5年2月10日閣議決定)および「分野別投資戦略」に基づき、GX経済移行債を活用した投資促進策の一環として位置づけられる。執行団体は一般社団法人低炭素投資促進機構(以下「機構」)であり、機構が間接補助事業者に対して補助金を交付する間接補助方式で運営される。
2023年3月に経済産業省が策定した「成長志向型の資源自律経済戦略」および2023年9月に立ち上げた産官学パートナーシップ「サーキュラーパートナーズ」の枠組みを活用し、再生材利用・環境配慮型ものづくり・CEコマースの3分野における設備投資等を支援する。
補助額・補助率|下限1億円・上限なし
補助率
| 申請者区分 | 補助率 |
|---|---|
| 中小企業等 | 補助対象経費の1/2以内 |
| 大企業等 | 補助対象経費の1/3以内 |
補助金額の計算において、1,000円未満の端数は切り捨て。
中小企業者に該当しないみなし大企業の基準
中小企業基本法第2条第1項に定める中小企業であっても、以下のいずれか一つに該当する場合は大企業として扱い、補助率1/3以内が適用される。
- 発行済株式総数または出資価格総額の1/2以上を同一の大企業が所有している
- 発行済株式総数または出資価格総額の2/3以上を大企業が所有している
- 大企業の役員または職員を兼ねている者が役員総数の1/2以上を占めている
- 資本金または出資金が5億円以上の法人(中小企業を除く)に直接または間接に100%の株式を保有されている
- 申請時点において確定している直近過去3年分の各年または各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える
共同申請時の補助率の考え方
| 共同申請の組み合わせ | 適用補助率 |
|---|---|
| 大企業と大企業 | 大企業(1/3以内) |
| 中小企業等と大企業 | 大企業(1/3以内) |
| 中小企業等とリース会社(大企業に該当) | 中小企業等(1/2以内) |
| 中小企業等と中小企業等 | 中小企業等(1/2以内) |
補助上下限額
- 1件あたりの上限額:設定なし
- 1件あたりの下限額:1億円(100,000,000円)
補助事業期間
交付決定日から令和11年2月28日(最長)。事業期間が1年以上となる場合は、各事業テーマ開始から1年後を目処に経済産業省または機構が設置するステージゲート審査会を開催し、事業継続可否を判断する。
対象者
以下の要件をすべて満たす事業者が補助対象となる。
- 日本法人(登記法人)である民間会社、または民間会社を主申請者とする共同体もしくは任意団体等であること(公益法人、社会福祉法人、学校法人、一般企業等を含む。地方公共団体は主申請者になれない)
- サーキュラーパートナーズ(サーキュラーエコノミーに関する産官学のパートナーシップ)の会員であること
- 経済産業省が定める補助金等の交付停止事業者に該当していないこと(共同申請者・請負先・委託先も同様)
- 自己負担分の調達に関し十分な経営基盤を有していること
- 政府からのEBPM(エビデンスに基づく政策立案)に関する協力要請に応じること
- 委託契約等で民間会社に事業を実施させる場合、確定検査等で確認した資料の写し等を事業完了後5年以上保管する体制が取れていること
- 事業を運営・管理できる能力を有しており、実施体制および管理体制が整備されていること
- GXフューチャー・リーグに入会し、排出量実績を報告すること。未入会の場合は申請までに入会申込みを行い、申込みから4か月以内に2030年度の排出量目標とコミットメントを報告すること(中小企業基本法に規定する中小企業については、温室効果ガス排出削減のための取組の提出で代替可)
業種制限なし(全業種が対象)。
対象事業・対象経費
対象事業の範囲(3類型)
- ①再生材利用製品の製造:再生材等を原料として活用し、再生材利用製品を製造するための技術開発、実証および商用化に係る設備投資等
- ②環境配慮型ものづくり:長寿命化や再資源化の容易性の確保等に資する「環境配慮型ものづくり」のための技術開発、実証および商用化に係る設備投資等
- ③CEコマース促進:リユース、リファービッシュ等のCEコマース促進のための技術開発、実証および商用化に係る設備投資等
実施計画書の目標要件
以下の目標のいずれかを満たす事業計画であること。
| 項目 | 目標 |
|---|---|
| (1)再生材利用の促進 | 本事業で生産が見込まれる製品において、製品中の再生材の含有率が10%以上であること |
| (2)環境配慮設計によるものづくりの促進 | 事業終了後2年以内に環境配慮設計の製品を市場投入すること |
| (3)CEコマース市場の拡大 | 仕入れた廃棄物の50%以上を、リユース/リファービッシュ/リパーパス等によって製品として再利用可能とすること |
実施計画書のその他要件
- 我が国が保有する先進的な資源循環技術の早急な社会実装を促し、循環経済モデルのトップランナーとなる自律型資源循環システムの構築に関する課題解決を見込めるものであること
- 年間あたり製造能力の最低水準目標、生産開始年限、コスト目標が記載されていること。2030年に向けた製造能力等に関する野心的な目標を対外的に掲げていること
- 補助対象設備によって製造される全製品について、本事業の目的の用に供される製品の割合とそれ以外の割合の見込みを事業終了後5年間分記載すること
- 補助金対象経費に、国からの補助金等(補助金等適正化法第2条第1項に規定する補助金等)の対象経費を含む事業でないこと
- 間接補助事業者は、事業完了後のビジョン(出口戦略)について実施計画書に記載すること
補助対象経費の区分
- Ⅰ. 建物費(建物等取得費):事業を行うために直接必要となる建物の新設・建て替え・リフォームなどに係る費用。土地・オフィス用建物の取得費は対象外。リース会社を利用した建物取得は対象外。既存建物の撤去費は対象外
- Ⅱ. 設計費:事業を行うために直接必要な基本設計・実施設計・工事監理に要する経費
- Ⅲ. 設備費:
- 設備費:設備および機器本体の購入並びに運搬・据付け・試運転調整に要する経費
- 業務費:機器・設備・システム等に係る製作・試験・検証に要する経費(材料費・人件費・請負費・委託料を含む)。実績報告書の作成・経理処理・従事日誌の作成等の管理業務に係る人件費は対象外
- Ⅳ. 工事費:
- 本工事費(直接工事費):材料費・労務費・直接経費・共通仮設費・現場管理費・一般管理費(現場管理費・一般管理費は工事請負業者(外注先)分のみ。間接補助事業者自身の計上不可)
- 付帯工事費:本工事費に付随する直接必要な工事に要する経費(必要最小限度の範囲)
- 機械器具費:建築用・小運搬用その他工事用機械器具の購入・借料・運搬・据付け・撤去・修繕・製作に要する経費
- 調査及び試験費:調査・測量・試験に要する経費
補助対象外経費の主な例
- 消費税等(税別で申請)
- 土地・オフィス用建物の取得費
- 既存施設の撤去・移設・復旧・廃棄費
- 機械および建屋建設以外の基礎工事に係る経費
- 間接補助事業者自身の現場管理費・一般管理費
- 実績報告書の作成・経理処理・従事日誌作成等の管理業務に係る人件費
- 金融機関への振込手数料(一定条件下で対象となる場合を除く)
審査項目・加点項目
①基本的事項(必須項目)
- 事業目的への合致(「再生材利用製品製造」「環境配慮型ものづくり」「CEコマース促進」のいずれかに該当するか)
- 間接補助事業者の適格性要件を満たしているか
- 事業を円滑に遂行するための十分な実施体制を有しているか
- 経営者自身が深く関与し、機動的・継続的に経営資源を投入できる組織体制が構築されているか
- 提案事業が経営戦略の中核に位置づけられ、幅広いステークホルダーに情報発信されているか
- 事業遂行のための資金力・経営基盤を有しているか
- 製造設備の具体的な内容・規模・投資額が妥当か、スケジュールが妥当か
- 将来の自立化に向け自ら資本市場から資金を呼び込む計画となっているか
- 当該製品の需要家を巻き込む努力をしているか
- 資源環境に関する目標が具体的で、達成に向けた取組が明確に示されているか
- (事業期間が2年超の場合)様々な視点からリスクを評価し、事業を中止する場合の基準を明確にしているか
②産業競争力強化への貢献(必須・加点)
- 【必須】事業開始から自立化までの具体的なマイルストーン(商用生産開始時期・生産能力拡大計画・損益分岐点到達時期等)が示されているか
- 【必須】年度別の売上・利益目標(金額)と市場シェア目標(%)が具体的に設定されているか
- 【必須】間接補助事業の実施による地域の雇用創出・他社への受発注等の経済波及効果が認められるか
- 【必須】具体的な市場・顧客を想定した上で、社会・顧客に対する提供価値とビジネスモデルが提案できているか
- 【大企業:必須、中小企業等:加点】当該製品の市場獲得に向けた標準化等のオープン戦略・知財管理等のクローズ戦略の具体的な計画があるか
- 【加点】補助対象事業のビジネスモデルに独自性・新規性・他社に対する優位性等があるか
- 【加点】製品がライフサイクル全体を通じて資源循環率の向上に寄与する計画が想定されているか
③排出削減への貢献(必須項目)
- 補助対象製品の生産により、原材料調達から製造・廃棄までのライフサイクル全体を通じたCO2排出量の削減効果(算出根拠含む)が提出されているか
④民間企業のみでは投資判断が困難な事業であることの審査
- 【必須】補助を前提としない場合、設備投資計画のIRR・投資回収期間・キャッシュフローが投資判断に至る水準に達しないなど、民間企業のみでは経済性の確保が困難か
- 【大企業で技術開発・実証事業の場合:必須】自社資本で事業を進められない理由・補助金が必須となる理由を明記しているか
- 【加点】累積キャッシュフローがマイナスとなる期間が業界一般的な設備投資回収期間を大幅に上回り、業界慣行との比較データとともに明記されているか
- 【必須(ⅰまたはⅱのいずれか)】補助対象製品の生産に用いる技術が商用目的での使用が限定的であるか(ⅰ)、または国際水準に照らして補助対象設備等が先進性を有するか(ⅱ)
- 【加点】補助対象事業の総事業費が企業規模に対して大規模か、原材料の安定確保計画を有するか、その他投資判断が困難となる経済面・技術面以外のリスクが存在するか
⑤人材確保に向けた取組
- 【必須】賃上げ等の具体的な手段による人材確保に向けた取組を行っているか
- 【中小企業等のみ加点】暦年/事業年度において対前年/前年度比で1.5%以上の賃上げに取り組む予定があり、その旨を従業員に表明しているか
- 【加点】女性の職業生活における活躍推進・次世代育成支援対策・青少年雇用促進等に関する取組を行っているか、またはワーク・ライフ・バランス等推進企業の認定等を受けているか
申請受付期間
二次公募スケジュール
- 公募開始:2026年10月1日(木)
- 事前申請期間:2026年10月1日(木)〜10月19日(月)
- 本申請期間:2026年10月1日(木)〜11月6日(金)
- 申請締切:2026年11月6日(金)15時(jGrants必着・郵送は発送済であること)
事前着手
事前着手届出の受付期間は2026年10月1日(木)〜11月6日(金)15時。事務局が緊急性・必要性ありと判断して受理した場合、「事前着手開始日として認める日」以降に発生した経費についても補助対象経費として認められる場合がある。事前着手届出が受理されなかった場合、交付決定日より前の発注・購入・契約等に係る経費は補助対象外となる。
事業完了期限・実績報告期限
- 事業完了日の最終期限:令和11年2月28日
- 実績報告書の提出期限:事業完了後30日以内または令和11年2月28日のいずれか早い日
- 年度末実績報告書の提出期限:令和11年3月13日