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東京都の中小企業が現在(2026年6月時点)すぐに申請可能、または直近で公募が予定されている使い勝手の良い制度を、「設備投資・省エネ」「IT・BCP・販路拡大」に加え、「雇用・労働環境・働き方(テレワーク・カスハラ等)」「人材確保・女性活躍」まで網羅的に調査し、一覧化しました。
国の補助金は全国競争ですが、東京都(東京しごと財団、中小企業振興公社、クール・ネット東京等)が実施する独自の助成金・奨励金は、都内事業者に特化しているため相対的に採択を狙いやすく、特に「奨励金」と呼ばれるものは要件を満たせば定額支給される使い勝手の良い制度です。
1. 雇用・労働環境・働き方(テレワーク・カスハラ対策等)
法改正への対応や、従業員の働きやすさを向上させるための制度整備に対する定額の「奨励金」が充実しています。
| 制度名(実施機関) | 支給額・補助率 | 対象経費・特徴 | 直近の申請スケジュール |
|---|---|---|---|
| カスタマーハラスメント防止対策推進事業 企業向け奨励金(東京しごと財団) | 40万円(定額) | カスハラ対策マニュアルの整備に加え、録音録画環境の整備、AIシステム導入、外部人材活用のいずれかを実施。※常時雇用300人以下の中小企業が対象 | 第1回 事前エントリー:2026年6月25日~7月9日(※先着順ではなく抽選) |
| 育児・介護との両立のためのテレワーク活用促進奨励金(東京しごと財団) | 20万円~30万円(定額) | 育児・介護中の従業員向けにテレワーク規定を整備し、研修受講や社内宣言を実施(導入コース:20万円)。介護離職防止コース(20万円)との併用で最大30万円。 | 申請受付期間:2026年6月15日~2027年2月26日(先着順) |
| 働きやすい職場環境づくり推進奨励金(東京都) | 最大100万円(定額) | 育児・介護・病気治療と仕事の両立推進に向けた休暇制度や子育て支援制度の整備等。各コース20万〜40万円の積み上げ式。 | 事前エントリー(抽選):第2回:6月25日~6月26日/第3回:7月28日~7月29日 |
| テレワークトータルサポート助成金(東京しごと財団) | 上限250万円(助成率2/3等) | テレワーク機器やAIリモートツールの導入経費。無料相談→専門家コンサルティングを経て助成申請へ進む手厚い支援。 | 申請受付期間:2026年5月29日~ |
2. 人材育成・人材確保・女性活躍・福利厚生
採用難を乗り越えるための若手確保、女性管理職の登用、従業員のスキルアップ(DX)を支援する制度です。
| 制度名(実施機関) | 支給額・補助率 | 対象経費・特徴 | 直近の申請スケジュール |
|---|---|---|---|
| 働く人の育業応援奨励金【令和8年度新規】(東京しごと財団) | 基本125万円/最大420万円 | 女性(産休+1か月以上)や男性(産後パパ育休+1か月以上)が育業し、原職復帰した場合。有給の看護休暇導入などの環境整備が必須。 | 事前エントリー(抽選):第1回:6月22日~6月30日/第2回:9月1日~9月9日 |
| 女性の活躍推進に向けた職場環境改善奨励金(東京しごと財団) | 最大180万円(定額・加算式) | 女性管理職・係長職の増加、非正規のキャリアアップ制度新設等。専門家派遣(2回)と社内研修の実施が必須。 | 申請受付中(Jグランツによる電子申請) |
| ES向上による若手人材確保支援事業(東京しごと財団) | 年間最大300万円(助成率1/2)※最大3年 | 若手(35歳未満)の確保に向け、住宅借上げ(上限200万)、社食・弁当等(上限50万)、健康増進(上限50万)の福利厚生費を助成。 | 前期受付(先着30社):2026年5月12日~8月7日 |
| DXリスキリング助成金(東京しごと財団) | 1社上限100万円(助成率3/4) | 自社のDX推進のために従業員に受講させる外部研修費用(1人1研修上限7.5万円)。※サブスク型(Udemy等)は対象外 | 申請受付中(2027年2月28日まで)※研修開始1か月前までに申請 |
3. 設備投資・省エネ・脱炭素(工場・事業所向け)
空調や断熱窓などの設備更新、または機械設備の導入に使える強力な助成金です。
| 制度名(実施機関) | 補助上限額 | 補助率 | 対象経費・特徴 | 直近の申請スケジュール |
|---|---|---|---|---|
| ゼロエミッション化に向けた省エネ設備導入・運用改善支援事業(クール・ネット東京) | 1,000万円~最大4,500万円 | 2/3 ~ 3/4 | 高効率空調、LED、断熱窓、コンプレッサ等の導入。事前に無料の「省エネ診断」等を受けることで申請可能。 | 第2回:2026年6月15日~6月26日(受付中)/第3回:7月31日~8月14日 |
| 躍進的な事業推進のための設備投資支援事業(東京都中小企業振興公社) | 1億円規模(大規模) | 1/2 ~ 4/5 | 機械設備、器具備品、ソフトウェア(1基50万円以上)。全業種対象、量産フェーズの生産性向上や競争力強化が目的。 | 第13回:2026年7月14日~7月23日※直近の最大の獲得チャンスです |
| 暑さに配慮した職場環境づくり奨励金(東京しごと財団) | 20万円(定額) | - | 熱中症のおそれのある作業職場(WBGT値28度以上等)を有する小規模企業が対象。熱中症予防対策の実施と物品購入。 |
4. IT導入・サイバーセキュリティ・BCP・販路拡大
業務効率化や災害への備えとして、多くの企業が活用しやすい制度です。
| 制度名(実施機関) | 補助上限額 | 補助率 | 対象経費・特徴 | 直近の申請スケジュール |
|---|---|---|---|---|
| サイバーセキュリティ対策促進助成金(東京都中小企業振興公社) | 500万円 | 1/2 | UTM、FW、ウイルス対策ソフト、サーバーOS等。IPAの「SECURITY ACTION 二つ星」宣言が必須。 | 第2回:2026年9月9日~9月15日 |
| BCP実践促進助成金(東京都中小企業振興公社) | 500万円 | 1/2(小規模2/3) | 発電機、ポータブル電源、備蓄品、データバックアップ(クラウド)、基幹システムのクラウド化等。 | 第2回:2026年9月9日~9月15日 |
| 展示会出展助成事業(東京都中小企業振興公社) | 150万円 | 2/3 | BtoB展示会の出展小間料、装飾費等。年間10回の申請機会があり、出展が決まったタイミングで使いやすい。 | 2026年4月1日~2027年1月14日(期間内の規定日・全10回) |
申請に向けた3つの重要ポイント
- 交付決定前の発注・契約は厳禁:すべての助成金において、審査を通過し「交付決定通知」を受け取る前に発注・契約・支払いを行った経費は全額対象外となります(※一部の奨励金における規定整備等を除く)。
- GビズIDプライムの事前取得:現在、ほぼすべての申請が国(デジタル庁)の電子申請システム「Jグランツ」で行われます。これに必要な「GビズIDプライム」の取得には2~3週間かかるため、今すぐの取得手続きを強くお勧めします。
- 「事前エントリー(抽選)」方式の増加:カスハラ対策奨励金や育業応援奨励金など、人気が集中する制度では「指定期間内に事前エントリーし、枠を超えた場合は抽選」という方式が主流になっています。受付期間が数日間に限定されているものが多いため、スケジュールの見落としに注意が必要です。