制度概要
厚生労働省が実施する「医療分野における業務効率化・職場環境改善支援事業」は、ICT機器等の導入により業務効率化・職場環境改善を図る病院に対して必要な経費を補助する事業である。令和8年度(令和7年度からの繰越分)として実施される。実施主体は都道府県であり、対象医療機関は厚生労働大臣が選定する。
補助額・補助率
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 補助率 | 対象経費の5分の4(国:3分の2、都道府県:3分の1) |
| 1施設あたり上限額 | 80,000千円(8,000万円) |
| 対象期間 | 令和8年度中に生じる経費(令和8年4月1日〜令和9年3月31日) |
ソフトウェア・サービスの利用料については、令和8年4月1日から令和9年3月31日までの間に生じる最大12か月分が対象となる。令和9年度以降に生じる同経費への支援は行われない。
対象者
対象となるのは病院に限られる。具体的には以下の要件をすべて満たし、厚生労働大臣が認めた医療機関である。
- 健康保険法上の保険医療機関コードが発行されており、令和8年4月1日から申請時点までに診療報酬請求の実績があること
- 最大3年間を対象とした「業務効率化計画」を作成していること
- 院長・副院長等の管理者が委員長となる「業務効率化推進委員会」を設置し、PDCAを主導すること
- 医師・調剤・看護・コメディカル・事務・その他バックアップ部門のいずれかを対象部門とし、定量的な効率化目標を設定していること
- 計画の進捗を厚生労働大臣に報告(1年目終了時、2・3年目途中、3年目終了時)すること
- 厚生労働大臣が別途定める業務効率化に関するデータ提出に応じること
- 令和8年4月1日時点でベースアップ評価料(外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)、入院ベースアップ評価料(医科)等のいずれか)を届け出ていること
- 都道府県医療計画の5疾病6事業や在宅医療提供など地域医療への一定の貢献が確認されていること
- 地域医療構想調整会議に参加し、地域医療構想の推進に協力していることが都道府県で確認されていること
対象経費
業務効率化に資するICT機器等の導入および附随する費用が対象となる。
ICT機器等の具体例は以下のとおり。
- 職員間情報共有用スマートフォン・業務用インカム
- 患者の見守り支援機器
- 生成AIを活用した業務支援サービス(AI問診、文書自動作成支援等)
- 薬剤・検体搬送ロボット
- マセレーター(容器ごと粉砕・排水処理する汚物処理設備)
- 薬剤自動分包機
- 医事部門・給食部門・清掃部門等の業務効率化に資するICT機器等
附随する費用として対象となるもの:設置費用、訓練費用、効果測定費用、関連設備の改修費用(Wi-Fi環境整備費用、電子カルテ等のシステム連携費用を含む)。
対象とならない経費:休憩室・レクリエーション関連施設・院内保育所等の施設整備費用。また、ICT機器等の運用・保守費用等のランニングコストは補助対象外となる(令和8年度中の利用料等を除く)。
申請受付期間
公募要領には申請受付期間の具体的な日付の記載がない。都道府県が実施主体となるため、各都道府県の案内を確認されたい。なお、業務効率化計画は最大3年間を対象に作成するが、2年目・3年目の対象経費への補助が保証されるものではない点に留意が必要である。
詳細な要件・申請手続きは公募要領を必ず確認してください。